若者よ、自分の故郷を守ろう
大学4年生の就職や公務員試験も、ほぼ終わりを迎える時期である。
今年も多くの公務員志望の学生と面接をやったが、地方から大学進学で上京してきて、そのまま東京に就職する学生、また自分の地元に帰って公務員になることを希望する学生、自分の地元とは異なる地方に就職する学生、様々である。
しかし、一番多いパターンは、やはり大学のある東京の生活の利便性などに惹かれて、地元に帰らずそのまま東京やその近郊の自治体に就職を希望する学生だ。
私も、故郷は長崎であり、大学は鹿児島、大学院進学で初めて東京に出てきて、そのまま東京で就職した。だから学生たちに偉そうに言えないのだが、どこに就職しても、自分の地元や故郷、自分を育んでくれた地方への感謝や意識は持ち続けて欲しいのである。
そして絶えず自分の故郷の在り方に関心を持ち、できることはやって欲しいと思う。
地域が衰退すれば、日本は間違いなく衰退する。
東京には何でもある、万能の都市だと思っている学生は多いかもしれないが、東京に住んでいる人々の食料を賄っているのはほぼ全て地方である。
災害に最も弱いのも東京であろう。自給能力が最も低いのも東京であると言える。
じつはかなり脆弱な都市であり、災害に見舞われたら、地方の助けがなければ最も早く滅びる都市である。
東京では多くの有名人や著名な人々が活躍し、政治や経済の中心であるとそれを誇っているが、何のことはない。その根本を支えているのは基本的に地方なのだ。
地方には職がない、地方では自分の夢ややりたいことがかなえられない。そういう思いで東京に若者が集中するのは仕方がないことであろう。
しかし、どこにいても、自分の地元や故郷の在り方、その現状、などに関心を持って欲しいのである。そして帰れるときには帰り、そのつどに自分の故郷を深く理解する努力をして欲しい。
それが結局は地方の衰退を回避し、引いては日本衰退への防波堤になるだろう。
学生時代が終わったら自分の地元に帰ってそこで地域のために尽くすことが望ましいが、そうでなくてもできることは何でもいいからやって欲しい。今は東京にいても、地方のためにできることは色々ある。
人間は結局は風土によって育てられる。自然、地域社会、同窓の人々、様々なコミュニティ、近隣、家族。
それらを守る仕事は本当に尊いものである。
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