日本は日本の道を行け
日本は古くから、海外の文化を取り入れて、それを取捨選択し、日本なりの吸収の仕方で同化させ、国を発展させてきた。
それは実に素晴らしい発展形態であって、世界に誇れるものである。
中国からも、ヨーロッパからも、アメリカからも、様々な優れたものを学び、吸収した。
日本は昔から開かれた国であった。
鎖国をアメリカによって開国させられた、という考えもあるが、実は日本は鎖国の時期にもヨーロッパやアメリカの情報をきちんとつかみ、それを学んで吸収する多くの賢人たちがいた。
また、日本独自で、ヨーロッパ文明にも決して引けを取らない、学問や思想の発展があった。
日本の発展は日本独自のものと、海外からの文化の流入によるものがあるが、どちらにも共通しているのは、それを作り出したり、学んだりした主体が日本人であったということだ。
自ら選択し、自ら学び、自ら作っていった。だからそこに日本が失われることはなかった。
しかし、今の日本は極めて危機的な状況にある。
海外から押し付けられたものを、無理に飲まされ、あるいは騙されて飲み込み、または支配されて同化させられている。
そこに、日本人という「主体」が消えてしまったのである。
無責任と、無関心と、無能の連鎖が、日本の歴史や伝統によって培われてきたインテリジェンスを消失させ、日本の根底を掘り崩している。
海外のまねをしたり、海外に追従したり、海外に従ったりすることをやめて、まず、日本人や日本としてどうしたいのか。どのような国をつくるのか、どんな国民でいたいのか、世界に発信したいメッセージは何か、それを固めなければならない。
この部分が空虚であるから、日本の国家の形は崩れ、伝統や文化は破壊され、国として長い期間、発展できないでいる。
それは他国とは関係なく、まず日本として、日本人としてどうなのか、どうしたいのか、という大きなビジョンが失われているからなのである。
利益に踊らされ、脅しに屈し、外国の顔色を窺い、対立や争いを過度に恐れ、事なかれ主義の国民や政治家。
日本は唯一、世界で本当の意味での世界平和を実現する底力のある国家である。それにもかかわらず、その真の実力を発揮できないままに滅びの門をくぐろうとしている。
日本は日本の道を行け。
アメリカがどうだとか、中国や韓国がどうだとか、そんなことはまず、自分たちがどうあるべきかを固めた後に考えるべきことである。
真の友好を語るなら、そのような主体性なき外交や友好は本物ではないことに気がつかなければならない。
日本が日本らしくあることを拒む国家とは、友好なんて成り立たない。そんな国とは距離をとればいい。
真に強い国家でなれば、理想は実現はできない。
真に強い国家でなければ、正義を貫くことは困難だ。
真に強い国家でなければ、未来の子供たちに素晴らしき日本を残せない。
だから、日本は日本の道を行け。
世界における日本の使命、日本人の使命に目覚めなければ、もはやこの国に存在価値はない。
歴史の中で、数多くの国家が滅びてきた。そのような国と同じような運命をたどるしかないのである。
日本の道を探求すること、これはすべての国民に課せられた大きな責任なのである。
日本は日本の道を力強く歩み、その姿勢を子々孫々に伝えなければならない。
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