大学の出口を意識する
学生時代をいかに生きるか まとめ編 その3
大学や短大、専門学校などに入学するとき、卒業後についての明確なイメージを作る努力を忘れてはならない。
入学することで安心してしまい、その出口の重要性を認識しない学生は多い。
大学の名前だけで、希望の就職ができたり、またできたとしてもその場所で満足な働きができたりするわけではない。
学生時代に身につけなければならないことは非常に多いと思わなくてはならないだろうし、わずか4年であっても、身につけることのできたものに大きな個人差が生じてしまうのは確かなことである。
そして、有名大学を出ていようが、偏差値の高い大学を出ていようが、逆に名もない短大や専門学校を出ていようが、実力のあるなしが職業生活の幸不幸を決める。もちろん今でも就職に関しては大学による学歴差別は歴然と存在する。しかし、そのようなことをしている企業など、こちらから辞退すればいいことだ。
結局は社会に出て行くという「学校の出口」の部分を意識して、自分で課題を設定し、高い能力を身につける努力をやっていくしか、自分が職業生活や社会生活で幸せになる道を歩むことは難しい。
しかし、そのようなものを意識せずにずるずると卒業を迎える学生は少なくない。
学生時代は貴重な自己投資の時代であると心得て、時間や労力の限り努力すればいい。大学受験のために努力してきたのだから、大学では好きにしたいという学生も多いかもしれないが、職業生活における成功は、そんな甘い考えの学生にはやってこない。
それがどのくらい価値があるものかは決して学生時代には分からないものなのだ。
というよりも、すぐには分からないかもしれないが、まだ見ぬ未来を信じて、周囲に流されずにストイックな努力を続けること自体が価値のある学生生活なのである。
学生時代を最後の遊び場であると考えるか、最高の自己投資の場であると考えるか。
その違いは計り知れないほどに大きい。
だから、入学したら、すぐに大学卒業後の出口を意識し始めることが必要だ。そのために何を学び何を身につけるのか。自分の課題は何か。たくさんのことを経験し、たくさんの人と出会うためにはどこに行き、何をすればいいのか。
情報を集め、積極的に行動し、また深く考える。自分とは異質の人間と関わりながら多様で多角的な視点を手に入れる。
出会うものすべてを手掛かりに、自分というものを考える。他人について考える。そしてこの社会や世界について考える。
その精度が上がれば上がるほどに、自分の出口が明らかになってくるだろう。
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