進路決定
進路を決定しなければならない時期が近づいてきた。
司法試験浪人を目指して「フリーター」になるのなら何も決定する必要はなかったのだが、大学院に進学するなら準備が必要だった。
ゼミの加藤先生は、明治大学の大学院(東京)に進学することを奨めていたからだった。
もちろんフリーパスで入れるわけではなく、大学院入試を受けなければならない。
これについては私はゼミの先生、両親、そして片思いの彼女にも相談してみた。
加藤先生は私が司法試験という実務家になるような試験には向かないと言っていた(これはしかし、半分は当たっていたが、半分は外れていたと思う)。両親はフリーターなんかになられるよりは大学院に進学したほうがはるかにましだと思ったようだ。
彼女はもともと私に学問的な難しい話を聞くことが大好きで、大学院の話があることをとても喜んでいた。
結局誰に聞いても「大学院」に進学するほうがいいということになった。
私もだんだんその気になってきた。
何より時々テレビにも顔を出していて当時とても有名だった人の下で勉強してみたいという気持ちが強かった。
自分が書物を通じてしか知らなかった人と直接会って話ができる、そして色んなことを教えてもらえると思うと、不思議な気がした。
自分でもフリーターという不安定な立場に身をおくことが非常に不安でもあり、結局大学院進学という先生の提案を受け入れてみることに決めた。
2月に行われる試験を受けて、もしだめならその時にフリーターになって司法試験の勉強を続ければいい。
そう考えた。
この選択が果たして正しかったのかどうか。しかし、私は大学院の2年間で大学の内情や学問の世界の一端に触れることはできた。修士論文も書いて提出した。経験としての価値は高かったのかもしれない。
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