自分の道を静かに歩く
学生時代には、自分よりも行動的で、目立った人を見ると羨ましく思ったり、そのような人と自分とを比較して自信を失ったり、自己卑下したりすることがあるかもしれない。
確かに、積極的で、行動的で、自己表現がうまく、目立つ存在はどこの世界にもいるものである。
そのような人は、そのような人で、自分らしく生きているのだ。
だからとて、自分もそのようにならなければならないというわけではない。
人間にはそれぞれに役割というものがあり、それを果たすべく努力するのが、その人にとっても周囲の人にとっても、最もいい仕事なのである。
その意味では、その場その場での自分の役割は何か、自分らしい貢献は何かを考えながら、静かに歩み続けたらいい。
スポットライトの当たる場所からはよく見えない世界がある。
それを知ることも、人間や社会や世界の全体を理解するためには絶対に必要なことなのだ。
もちろん逆に、スポットライトが当たった場所からでないと、見えない風景もある。
しかし、自分に光が当たっているうちは、見えないことの方が多くなりがちで、自分を取り巻く環境や世界を、正しくとらえられなくなる可能性も高いものだ。
だから、自分を他人と比較せずに、静かに歩き続けることにしよう。長い人生であることを考えれば、つまらないことに心を悩ませ、立ち止まっているくらいなら、ただ黙って静かに歩き続けた方がいい。
そうしていくことで、その道程は人間の成長過程の全てを含み、あなたが人間や社会を深く理解することにつながるだろう。
人間としての成熟は、静かに自分の道を歩き続けることで得られるのである。
Share this content:
コメントを残す