自分の仕事をつかむまで
大学を卒業し、新しく社会に出た学生たちは、その3割ほどが3年後にはやめてしまう。
これはもちろんずっと昔からそうなのであって、ミスマッチはどこにでもあるものだ。
しかし、入職してすぐにやめてしまう若者もいて、自分がやりたい仕事や自分らしい仕事、自分の強みを発揮できる仕事を探し求める。
しかし、組織で働くというのは、基本的に誰でもできる仕事をやるということだ。
別にあなたでなくてもいい仕事を、あなたがやるのである。
しかしそこで誰にでもできる仕事をきちんとやることが求められる。ここが社会人たるもの最低限求められる力だ。
ここは「労働」の部分、と言ってもいいかもしれない。組織で働くということはこのように代替可能な仕事をまずやることが必要であり、それは最低限の労働と言えるかもしれない。
給料を稼ぐためにどうしても欠かせないものだ。
しかし、人間は機械ではない。それだけでは満足できないからこそ、やりがいも自分らしさも仕事の中に求めていくものなのだろう。
組織で働くならば、まずはこの誰でもできる代替可能な仕事を懸命に憶えて、確実にできるようになることが必要である。
それには一定の時間がかかるし、期間が必要だ。
石の上にも3年。そこからが自分の仕事ができるかどうかなのだ。
仕事とは基本的には誰にでもできる仕事に、誰でもない自分を付け加えることである。
誰にでもできる仕事を踏まえた仕事こそが、あなたの仕事になっていく。
早急に自分らしさや、自分の個性の発揮などを求めないことも。
長い目で見たら、実はそれが自分を最も活かす道なのである。
短気を起こさずに、一定期間粘り抜くことが、自分を殺しているように見えても、それが自分を活かす道であることを信じよう。
長い道を歩く覚悟を決めて、遠くを見据えて、今日もまた、当たり前のことを、もっと当たり前に実行しよう。
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