新たな出会いを求めて
大学二年の終了時から、私はまた新しくサークル活動や部活動に参加しようと考えるようになった。3年生になる時期から新しいサークル活動を始めたりするのは普通では遅すぎる。しかし、そんな一般論はどうでもよかった。
大学には出会いの場はたくさんあるだろう。
もちろん学内だけでなく学外にも。しかし、私はある意味では、N以外のほとんど誰とも出会ってはいなかった。
多くの大学生は合同のコンパ(飲み会)やサークル活動、そしてアルバイトなどを通じて人間関係を作っている。それは今の学生も変わらないはずだ。
私は自分たちが中心となって活動ができるサークルを見つけ、そこでのメンバーと本当に価値ある人間関係を作りたかった。心を開いてお互いの話ができて、卒業後も支えあえるような友人作りがやりたかったのである。
それが私の理想だった。
それには自分たちが中心となっていく必要がある。その意味ではもう3年生になろうという時期はある意味で適していた。
もうひとつ。
私は自分をもっと鍛えたいという気持ちがあって、体育会系のクラブにも所属するつもりだった。これまでのスッキリしない気持ちを思いっきり運動することで晴らしたかった。
時間と労力が許す限り、色々な活動がやりたかった。
目的を持って探すと、探し物は見つかるものだ。
大学生協の掲示板で、二つのサークルを見つけたのだ。
ひとつは音楽系のサークルでこれから立ち上げる予定の新しいサークル。これまで大学にはなかったピアノのサークルだ。
もうひとつはミニコミ誌を編集、発行しているサークル。
メンバーが誰もおらず、誰か後を継いで欲しいというもの。
早速連絡をとり、すぐに入部した。
最後の体育会系は「空手」をやることにした。
体力をつけ、さらに自分の体を鍛えてみようと思った。
これもすでに学内にはあったもので、入部を決めた。
大学三年になる段階で、新しく三つのサークル、部活に参加を決めたことは私にとっては大きな英断だった。
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