提供してみる
学生時代に、将来自分は何をやりたいのかわからない、やりたいことが見つからない、という学生は多い。
そのことが自分の将来の進路選択の足かせになっているのかもしれない。
例えば、自分の趣味や好きなことでは仕事にならないし、それですぐに食べていくことは難しい。また好きなことを仕事にすることができたとしても、それが本当に幸せなのかもやってみなければわからない。仕事となると、好きなことの中にもやりたくないことをやっていく必要性が出てくるからだ。
そんな人は、とりあえず、なんでもいい。
「誰かに何かを提供する」という行動をとることをお勧めしたい。
別に難しいことでなくてもいい。関わる人がして欲しいと思うことを考えてやってみることだ。
声をかけて欲しいのではないか、と思ったら声をかける。励まして欲しいと思っているのではないか、と思ったら励ます。そして、手伝って欲しいと思っているのではないかと感じたら手伝ってあげる。日常の中で、そのような行動を重ねていくと、きっと何かが変わり、何かが見えてくるのではないかと思う。
やりたいことという自分の視点を離れて、他人のやって欲しいこと、あるいは社会で必要とされていることだけにフォーカスする。
それを習慣にしてみると、きっと新たな世界が開け、自分のやりたいことが見つかるかもしれない。
見つからなければ、それでもいい。
その場合は、社会で求められていることの中で、自分にできることをやればいい。
それだけで就職先は見つかるだろう。
そこで必死に会社や社会の需要に答えようと自分を磨き、成長させていくプロセスの中で、きっと自分のやりたいことが見つかるだろう。それはその仕事そのものでなくてもいい、その仕事の一部でもいいのである。
仕事と言うのはやりたいことだけで構成されてはいない。また同時にやりたくない事だけで構成されてもいない。
まずは、そのような仕事の中で、自分が一瞬でも輝ける経験をすることができれば、そこからが本当の自分の道の始まりなのだ。
人間も社会も「活物」であり、変化していくものだ。
最初から理想的な場などないし、それはずっと完成などしない。自分が変わるか、会社や社会が変わるか、そのような変転の中で、自分の幸せを見つけていくのだ。
そこで必要なことは、自分に可能なものを提供し続けること。
自分の中に、提供できるものを増やしていくこと。
そこに、必ずあなたが幸せになれる場所が「生まれる」のである。見つけるのではない。生まれるのだ。
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