慣れの果てを目指せ
人間は初めてやることについては、当然に自信もなければ、やれる確信もないものだ。だから尻込みして、手を出さなかったり、実行しなかったりする。
しかし、誰でも経験があるように、何回かやっているうちにだんだんと慣れてきて、次第にそれが当たり前にできるようになるものだ。
習うより慣れよ、という言葉があるように、やってみて慣れてくればどんなことでも当たり前にやれるようになる。
慣れてくれば、それが日常になり、当たり前になる。
そうなれば何の苦労も、不安もなくなるはずだ。
だから、学生のうちは、色々なことに慣れることができるように、どんどん実行して、手をつけて、やってみたらいいのである。
回数や場数を踏むことによって、経験値が増えて熟達してくるから、自分の当たり前のレベルが上がってくるのだ。
いつまでも、やったことがないから、経験がないから、自信がないから、などと言って手を付けなかったら、永遠に慣れることはできない。
慣れれば、今度はそれに工夫を凝らしたり、新しいことを付け加えたりして、どんどんできることのレベルが上がっていくのである。
これを、私は慣れの果て、と呼んでいる。
この水準に達すると、もう仕事のレベルとして、他の人とは一味違う仕事ができるようになり、独自性が出せるようになっていく。
自分の能力や仕事と言うのは、このようにして伸ばしていくものであり、繰り返し繰り返し同じことを行いながら、自分にとっての当たり前のレベルを上げていくものである。
慣れるためには、まず始めるしかない。
慣れるためには繰り返すしかない。
慣れの果てを目指すには、繰り返し経験を積んで、そのうえでさらに工夫し、新たなことを付け加える努力をするしかない。
繰り返しを行う中で、失敗することもあるだろう。思うように結果が出なかったり、厳しい評価を受けてしまったりすることもある。
しかし、それでも繰り返して行わなければ、その先はないのである。
ます、始めること。止めないこと。あきらめないこと。
そしてそのうえで工夫し、自分なりの味や色を付けていく努力をすること。
それを忘れないことが大切だ。
物事に熟達するためにはどのような世界であっても、この慣れの果てを目指さなければならないのである。
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