感情と利害
学生時代には、様々な物事の理屈や理論、思想などを学ぶことだろう。
専門の違いはあれども、そのようなことを学ぶ機会は多いはずだ。
しかし、こと人間関係に至っては、それで他人を理解したり、協力関係を築いたりすることは難しい。
感情と利害で動くことが人間の本質であり、これを避けては人間関係を構築することはできないのである。
人間が感情や利害で動く存在であることを十分に知らなければ、良好な人間関係も難しいし、将来仕事をしていく上でも、うまくいかないことになる。
人間が感情や利害で動いていることに対して、理不尽さや矛盾を感じることは多いかもしれない。また正義感が強い人であれば、許せない気持ちになることもあるだろう。しかしそれはまだ、人間というものの本質を十分理解できていないことの未熟さによるのである。
そのようなものを受け入れても、なお人間関係を継続させたり、発展させたりすることができるのかどうか。
社会に出たり、家庭を持ったりした場合には、それが問われることになる。
まずは人間が理想や理屈や思想に、完全に則して生活し、生きていくことができない存在であることを知ることが、人間理解の根本になければならない。
多くの矛盾や理不尽さ、一貫性のなさ。感情や利害に振り回される人間の弱さ。
それを踏まえたうえで、少しでも発展的な人間関係を構築しながら、仕事の成果を出し、お互いに協力していける力。
それを身につけていくことが、人間的に成熟するということなのである。
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