悩むことの価値について
学生時代をいかに生きるか まとめ編 その23
学生時代はたくさんの本を読んだが、物事を考える時間もたくさんあった。
最近の大学生は就職が厳しいこともあって早い時期に資格試験や就職対策など実用的な勉強の方が重視されているに違いない。
ただ、自分の人生について、人間が生きる意味について、自分の存在の意義について、そんなことを考える時間も大切にして欲しいと思う。
学生時代に、何故人は生まれてくるのか、人生の意味は何か、そんなことを考えていた時期があった(というか、振り返ってみると中学時代からそんなことを考えていた)。
私が得た結論は次のようなものだった。
「人間がこの世界に生まれてくるのは自分自身を磨くためだ。様々な困難や苦難が人生にはつきものではあるが、それは自分を磨くためのものに違いない。そして人間の役割は、自分を磨き出し、自分を輝かせることで出てくる輝きで、この世界や他の人々の人生をも明るく照らしていくことなのだ」
学生は恵まれた立場であり、身分であると思うが、私の周囲にはそれでも家族の問題、人間関係、将来のこと、男女問題、そんなもので悩める人々は決して少なくはなかった。
いつも考えていたこと。それは
「なぜこんなに人間には悩みがつきものなのだろう」ということ。
そう考えた時に、実は思うようにならないことに、重要な意味があることに気がついた。
「悩み」によって自分が成長し、向上し、そして「悩み」がある人の気持ちがわかるようになるということ。
そう考えた時に、他の人の悩みにアドバイスすることに強い自信を感じた。
私は、悩みの原因を考えるのではなく、この悩みはその人にどんなメッセージをもたらしているのだろうか、と考えることにした。
たくさん悩みや問題があることは、自分が大きく成長し、たくさんの人を愛するための材料をもらっているのだということに、気がついたのだ。これは神様からのギフトなんだと。
学生時代は、就職の準備や社会人として仕事をしていくための準備をしなければならない。
しかし、最も根本にある自分の人生の意味や、自分がこの世界に存在することの意味という、哲学的問いに、真剣に向き合うべき時期でもあると思う。
だから、悩み、苦しみ、あがいている時期を、本当に大切にして欲しいのだ。悩みの渦中にあるときに、隠されたメッセージを必ず受け取って欲しい。
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