強くて柔軟であること
自分を極めるとか、自分の本質を知るなどというと、頑固に自分の考えやスタイルに固執する人が出てくる。
しかし、本物の自己とはそのような硬い、頑固なものでは決してない。
時と人と状況に応じて柔軟にその形を変えることができるものである。
例えば、水はどのような器に入れても、その器に合った形になることができるが、水であること、その性質や本質が変わるわけではない。
まさに、人間にとって誇るべき自己とはこのようなものでなければならない。
氷のように固くなり、頑固に形を変えないことで、相手を壊し、自分をも壊す。
このようなことでは、決して幸せになることも、他人を幸せにすることもできない。
柔軟に対応する力があってこそ、水としての本質を失うことなく、その働きは完全なものになっていくのである。
その意味では、様々な立場や状況や人間関係に自分を置いて、柔軟な対応力を身につけながら美しい澄み切った自分を追及することが必要なのである。
水は一点に集中して圧力をかけると、金属をも切断できる強さを持っている。
人間の強さとはこのようなものでなければならない。
決して自分の形にこだわり、柔軟性を失うことではないということだ。
学生時代に、このような柔軟性を少しでも身につけられたら、それは貴重な成長だったと言えるだろう。
柔軟さと強さは矛盾するどころか、柔軟であるがゆえに強いのである。そのような自分の在り方を追求すると、人生の成功の貴重な資源を手にしたことになる。
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