幸福について(1)
「幸福論」については、多くの哲学者や論者が、様々な観点から論じてきた。
私は、人間は、「自分なり」の幸福観を持つべきであり、それを知り、具体化できる人が最も幸せであると思っている。
しかし、それとは別の観点から、人間についての幸福について考えてみたい。
社会における幸福とは何か、という観点だ。
社会生活を送るうえで、何が幸福であるのかということは、様々な要素があるだろう。
仕事、お金、家庭生活など数え上げれば無数の要素が浮かんでくる。
しかし、これについて本質を突き詰めると、人間は人間によってしか幸福になれない、というのが私が得た結論である。
私の周囲には、いわゆる客観的な視点から言えば幸福だろうと思える人が無数にいる。しかし、その人々をよくよく観察してみると、外から見るほどには幸福でない現実がある。
そこに欠けているもの。
それは他人による幸福。他人との幸福。他人への幸福、である。
対人関係が豊かな人は基本的には幸福である。
幸福の最も基本的な要素は、人とのかかわりの中で生まれるものだ。
だから、経済的な豊かさや、社会的な地位の高さなどで幸せになれると思って、自分本位に努力してきた人が幸せでないのは、全てが人間関係の貧しさによるものだと思える。
学生時代に他人と良好な関係を築き、対等で豊かな交流を行う術を身につけ、他人に与えることや、他人から受け取ること、他人と分かち合うことを知ることは、幸福な人生を送るための必須科目である。
この「対人的な幸福力」は、むしろ知識よりもスキルよりも何よりも最も重要な必修科目であろう。
学生時代に、様々な人間関係の中で、この科目を優秀な成績で卒業できたなら、あなたは人生の幸福の大半を、すでに手に入れていると言えるのである。
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