学外にも活動の場を持つ
私が自分の大学の枠を超えて活動をしたきっかけが、「コミュニケーション研究会」というサークル活動だった。
ミニコミ誌を編集し発刊する。
印刷所や広告を取るためにいろんな店を回った。
印刷会社の人は非常に学生に好意的で親切だった。原稿の校正やページの確認、金銭的な交渉などをやったが、ほとんど何の問題もなく発行できた。
ただ、広告を取るのはなかなか大変ではあった。
今まで広告をくれた店は引き続き広告を出してくれたが、新規の交渉は難しい局面もあった。
逆に交換条件を出されたりしてあれこれと悩んだ記憶がある。
しかしこれらの経験は非常に自分にとってはいい勉強になった。
ミニコミ誌の編集も自分で記事を書いたり、漫画やイラストが得意な友人に協力を頼んだりしてがんばった。
今見るとなんと内容の薄い、取るに足りない雑誌だと思うが、自分たちの書いた記事が雑誌になって仕上がってきたときは本当に感動した。
できあがったミニコミ誌は生協の本屋の前や、広告をくれたお店、大学周辺の喫茶店、飲食店などに置いてもらった。
学生時代には学外での活動をやるチャンスがあればどんどんやるといい。きっと多くのことが学べるはずだ。
私はこのサークルの活動では「情報を発信すると必ず何かが返ってくる」ということを学んだ。
自分から情報を発信する、考えを述べる、意見を言う。
このような積極的な情報発信ができるかどうかが大学時代の成長に大きくかかっているように思う。そうすることで、マイナスの評価を受けたり、嫌な思いをすることもあるかもしれないが、意外なギフトを受け取ることもある。
「ひきこもり」に近い状況は当時の大学生にもあった。
誰にも会わないで引きこもる。それは自家中毒を起こす。成長を止める。
もちろん思索や考えを深めるときに人に会わないことは必要かもしれない。ただそこで考えたことも、言語化して誰かにぶつけてみなければ、実は何も得られないのではないか。かつての私がそうであったように、言語は自分の中で回っているだけでは、決して価値を生まないのだと思う。
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