周囲の大学生たち
時々、自分の周囲の大学生に目を転じてみる。
入学以降ほとんど会うことのないクラスメートもいた(大学には厳密にはクラスというのはないが、法律学科が同じクラスという位置づけだ)。
そういえば、入学して最初に新入生のコンパがあったとき、初めましてと挨拶をして後、それから一度も見ていない学生もいる。
みんなどこで何をしているのか。
学期末テストや、必須の授業には出てきているのだろうが、授業の時間帯が違う学生とは会うことはない。
アルバイトに明け暮れて、学外を生活の中心にしている学生もかなり多かった。
徹夜でマージャンばかりをやって、夕方起きるという生活をする友人もいた。
みんなそれぞれだ。しかし、そのあまりにばらばらの行動パターンに、本来の意味での自由を読み取ることは私にはできなかった。
私は自分のクラスの中にはほとんど友人がおらず、いつも同じアパートに住んでいたNと行動を共にしていた。
必修の授業のときだけ、すれ違うように顔を合わせるだけでは親しくなるきっかけも薄かったからだ。
大学も4年生になると、ゼミがあって、小さなグループでの固定メンバーによる授業が始まる。
そこでは学問だけでなく、様々な人的交流もなされるはずだ。
しかし、これだけ多くの学生がいながら「本当の出会い」をつかむことの難しさ、私はそのことを実感していた。今の学生はどうだろう。良き師、良き友に出会うことができているだろうか。
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