人間交際の意味について
人と人とがかかわることの意味は、他人からいい影響を受け、他人にいい影響を与えるためである。
大学というのは、もちろん学問の場ではあるが、それが人間交際を通じてなされること、そして学問以外の場において、人間交際が活動の基本になること、その中心となる場所である、
他人からいい影響を受けるためには、自分の方も正しい受け皿が必要である。
学ぶためには、学ぶ側の受け皿が正しい状態にないと、どんな影響も価値を生まない。
周囲に、優秀な人間がいて、学ぶべき点がたくさんあるのに、嫉妬や自己顕示の強さから、そのような人を遠ざけてしまい、せっかくの出会いの場を無駄にする。
しかし、一見自分よりも劣っているように見えたり、学ぶべき点がないように見える人からも、自分のとらえ方や、考え方、受け入れ方によっては、いくらでも学びの機会に変えることができるはずだ。
そして、同時に、自分が他人に、いい影響を与える場にしなければならない。
自分の世界にこもってしまい、大学における出会いの機会や、人間交際の場を自ら無意味なものにしてしまうことは、他人にいい影響を与えるという大切な機会を失うことになる。
いい影響を与えるためには、相手にいいものを提供できる自分でいられるよう、自己研鑽をしなければならない。
こうして、相互の関わり合いの中で、いい影響を受け、そして同時にいい影響を与えることこそが、学生生活には求められているのである。
そのような大きなチャンスを、決して無駄にすることなく、貴重な時間をさらに価値ある時間にして欲しい。
4年間(あるいは2年間)を価値ある時間に変えるのは、すべてがこのような心構えにかかっているのであって、あなたの才能や周囲の環境の問題などでは決してないのだ。
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