争うことを恐れない
人間関係において、不和や争いごとは避けたいものである。
「金持ち喧嘩せず」という言葉があるように、世の中の成功者たちは、争うことに時間や労力を使うことはしないものだ。
しかし、最近の学生たちを見ていると、これが間違った方向に向かっているのではないかと思うこともある。
自分に何らかの譲れないものや妥協できないこと、許せないことがあるならば、それに対しては争うことも辞さないことはとても大切だ。
争わないことを、一番の価値においてしまうと、人間関係も、そしてこの世の中も、間違った方向に進んでしまい、お互いの幸せには決して結びつかない。
また争わない人には、そもそも自分の考えや価値観、大切にすべきことが何なのかさえよくわからない人が多く、ただただ状況に身を任せ、自分に火の粉が降ってこないようにしているだけの人もいる。
こんな無関心で、何の信念もない人間にはならないで欲しい。
怒りというものは日常生活においては抱かな方がいいものである。
しかし、「義憤」という言葉があるように、間違っていと思えることや、自分が譲れないと思う価値がある人間ならば、必要な時には、怒りを発して、争うことも辞さないものだ。
今の大人を見ると、不和や争いを悪として、「義憤」を抱けない人が多い。
無関心で、争わず、お金や自分の保身を至上価値として生きている人が多い。
それは、争うことを避けて、ただただ世の成り行きを何の関心も持たずに生きているだけのふがいない姿である。
だから、必要な時には、争うことを恐れてはいけない。
この線を越えたら、許さないという、厳しさを持つことが、実は争いを少なくし、心穏やかに生きていくための秘訣であることを憶えておいて欲しい。
むしろ無用な争いをなくすためにも、このような心構えが必要なのだ。
自分にとって、一体それは何なのか、守るべき価値は何か、譲れないことは何か、それを考えながら、学生時代を過ごしてほしい。
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