施すために豊かになろう
一人の高齢者が亡くなった。
経済的に成功し、自分の富や知識、経験を多くの人々にふるまう人生を生きた人だった。
この人が、与える気持ちを持っていたから豊かになったのか、もともと豊かだったから与える気持ちを持ちえたのか、私は知らない。
しかし、少なくとも自分の持てる富を惜しみなく多くの人に分け与えた事実は明白だ。
人間には様々な豊かさがある。
お金の豊かさ
経験の豊かさ
知識の豊かさ
そして、最も根本になるのが、これらの豊かさを多くの人に分け与え、シェアできる心の豊かさである。
しかし、世界にはこの様々な豊かさを他人のためではなく自分だけのために使う人も多い。
様々な富を、自分の権勢欲、地位欲、名誉欲などのためだけに使う者。
そんな人々が世界を貧困化させ、殺伐としたものにしている。
どのようなものを手に入れても、それを他人の幸せや、他人を喜ばせるために使うことができなければ、それは真の富ではない。
誰のために使うのか、何のために使うのか、それが全てを決めるのだ。
学生時代に、真の豊かさとは何か、ということを考えよう。自分なりにそれを定義してみよう。そうした考えを今後の自分の経験や出会う人々との交流の中で洗練させよう。
そして自分だけの「豊かさの哲学」を生み出そう。
そして、その哲学さえも、他人のために惜しみなく語れるような人になろう。
人生の最期に、心から「豊かな人生を生きることができた」と言えるように。
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