マスメディアを批判できる知性を
政治の中心である永田町に足を運ぶことが多くなったことで、私はこの国の本当の権力者が誰なのか、わかった気がした。
学生部の活動は非常に様々なものがあり、全てを述べることは難しいが、ちょうど消費税が導入されようとしている時期で、大きく政治が動いた場面に出くわすことができた。
また海外では天安門事件が起きたり、毎日のようにニュースで様々な事件が報じられたりしていた。
政党内部でも様々な議論がなされ、市議会議員から国会議員まで数多くの政治家の方と接する機会を得て、マスメディアの流す情報が非常に感情的で、意図的、一方的なものであることに気づいた。
マスコミの報道で時の首相の首が飛ぶ。政権が揺らぐ。社会が混乱する。
この国の第一権力はマスメディアではないか。しかもそれは決して良心的とはいえない。
政治家の多くは(もちろん例外はある)、実際に国のことを考え、社会全体のことを考えて政治活動をしていた。その気持ちは随所に感じられた。みんな真剣だった(少なくとも当時は)。
それが選挙民に正しく伝わることはない。
そう考えると、多くの国民がマスメディアに騙されているとさえいえるだろう(もちろん良識あるマスメディアも存在する)。
私はこの時期に、マスメディアの表層に流れる情報の裏や、本当の真実を見極めるためには自分が努力して知識や情報を選別判断する力が必要であるということを学んだ。
そうしなければ一時的、感情的な情報に流されて自分の人生の判断さえも誤りかねない。
マスメディアを批判できる力を身につけることも私の課題になった。
その後、多くの歳月が流れているが、状況は当時と全く変わっていないようで、国民の多くはマスメディアの作り出す世界の中で、真実をつかみあぐねている。
学生時代にマスメディアの作り出す虚像を壊す力を身につけることは非常に大切なことだろう。
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