「収入の複数の流れ」の準備
お金のインテリジェンスを身につける ーその2ー
日本では賃金がこの30年間、ずっと横ばい。それどころか税金や社会保障費は増えているので、可処分所得は減っているのではないだろうか。同じ期間の主要国の賃金はおおむね2倍以上にはなっており、最も多いところでは7倍くらいになっている国もある。
日本での賃金は上がらないので、海外に出稼ぎに行く日本人が増えているというニュースがあった。海外からは労働者を受け入れながら、日本人は海外に流出。これがおかしことだと思わないだろうか。
これはこの30年間の日本の政府や財務省の国策の誤りの結果であることは間違いのないことなのだが、今回はそれについては触れないことにする(別の機会に講義する)。
このような傾向が続く限り、収入を増やす道をどのように確保していくか、ということが重要になってくるだろう。私が影響を受けた本のひとつに「ロバート・アレンの実践億万長者入門」という本がある。これは英語の本「Multiple streams of income」の翻訳版であり、現在は日本人向けに「日本人のためのお金の増やし方大全」という名前で出版されている。
簡単に言うと、英語のもとの名称通りで、収入の入ってくる流れを複線化しようという本である。
これを読んだ頃は、私は専門学校の講師をしており一日中働いていたし、休みも少なかったのであるが、何となく将来のために投資かビジネスをやっていく必要があることは感じていた。この本には様々な方法が示されているが、どのような方法であれ、今後このような考え方は必要になってくるだろう。
そのような意味では、投資やビジネスなどと言っても、様々な方法があるわけだから、学生時代からこのような情報に触れておくことをお勧めしたい。そして可能なものから手をつけるのもいいだろう。
ただし、長い目で見てもやはりまずは貯蓄が王道であることには変わりはない。投資もビジネスも自分なりの元手があった方が借り入れなどの負担は軽くて済むのだから、少額でもそこから始めるといいと思う。
収入というととにかく給与収入ばかりを一般的に考えがちだが、お金を手にする手段はいくらでもあり、その代表的なものについて勉強しておくことは重要なことである。そしてたとえ小さくても、収入の複数の流れを作ることができれば、リスクを分散し、所得そのものを増やしていくことも可能になる。
「経済的自由」は、人間が自由に生きていくための必要条件だ。だから、若いうちからこの部分を戦略的に考えておくことが、あなたの未来の安心と自由につながることだけは確かなことである。
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