「もうだまされない、新型コロナの大誤解」西村秀一

「もうだまされない、新型コロナの大誤解」西村秀一


もうだまされない、新型コロナの大誤解

コロナについては、まともな学者や専門家はテレビに出て発言する機会を奪われる。書物の形では多くのコロナ本が出ていて、正しいと思える意見を述べている人もたくさんいるのだが、なにせみんな本を読まない。テレビなどで毎日のように騒ぎ立てるコメンテーターごときがしたり顔で間違ったことを述べる。だから嘘やでたらめがまかり通り、結果的に国民は色々意味で大きな損失も被る。

この本は、コロナに対する様々な誤解、特にこれまで取られてきた対策について厳しい批判をしている。すべて正しい統計や根拠に基づく説明であり、納得のいくものである。

私はコロナに対しては、最初の1か月くらいは怖い病気が流行り出したのかと警戒していたが、その後の状況を統計的に判断しながら、これはそれほど騒ぐほどのウイルスではないことが推測できた。

小中学校を休校にしたり、飲食店を休業にしたり、実にいろいろな根拠薄弱な制限と規制によって、多くの国民が多くのものを奪われたのである。これもすべて、専門家とは名ばかりの素人がテレビに出て発言し、専門家会議とかいう本当の専門家でもない人々がしゃしゃり出てきて、間違った対策や制限、規制を呼びかけたからであった。

この本では、基本的にはコロナは「空気感染」するものであるから、換気こそが最も効果的であることを述べている。私は決してコロナの専門家でも何でもないが、様々な本や色々な人の論文などを読んで、空気感染が起きていることを感じていた。ただし、空気中に発散されるウイルスなどはそれほど大した量ではなく、適切に換気を行い、空気の停滞する場所で長時間密にならなければ、ほとんど感染する可能性が低いものであることもわかってはいた。

この本でも述べられているが、接触によって感染することはほぼなく、手やいろんなところを消毒することはほぼ無意味。フェイスシールドなどは全く役に立たず、飲食店でのアクリル板などはむしろ逆効果、など正論が述べられている。

また、PCR検査に対しても、その本当の事実を正しく述べてあり、この陽性者の数を騒ぎ立てることのバカらしさや(一応の目安程度にはなるが)、変異が出てくるたびに第〇〇波などと騒ぎ立てるマスコミの姿勢などにも、冷水を浴びせている。

マスクに対しては一定の効果を認めているが、そもそも外でマスクをつける必要性はないし、室内でも静かにしているのであれば問題はなく、換気が十分なところではさらに飲食店でも安全だと述べている。

私が、コロナが始まったころにまず頭に浮かんだのが、ナイチンゲールの感染症対策だった。感染症が広がり多くの死者が出たときに、かの有名なナイチンゲールはこれがウイルスの濃縮によるものであることを見抜いて、換気を徹底させることで、その広がりを収束させたのである。この事例を知っていたので、換気を行うこと、それによって多くのウイルスの濃縮を防ぐことで、おそらく感染は広がることがないだろうと考えていた。

また、実際の陽性者数や死者数(しかも水増しされた)の推移などの統計を例年のインフルエンザなどと比較して、全く恐れる必要のないものであることが分かったが、なにぶんこの本の著者のようなまともな人はテレビには出ない。政府の専門家の中にもいないから世の中はコロナ騒ぎで、実に2年以上も愚かな対策を続けたわけである。

その間、ワクチンも含めて投じられた予算はおよそ100兆円。ワクチンは大量に余らせ、大きな無駄になっている。日本人は潔癖すぎて、ゼロコロナを目指しているのかと思わせるくらいに愚かである。ウイルスの歴史や本質を学べば、いつまでもこんなことをやっていること自体、大きな問題だとわかるはずだ。

私とこの本の著者の見解の違いはただ一つ。ワクチンについてである。私はワクチンについてはほぼ意味がないどころか、治験中の効果の計り知れないワクチンを国民に推奨することは大問題だという考えで、これはワクチンが始まるときから一貫して変わらない。それどころか、最近ではワクチンによるものだとしか考えられない死者数の増加(超過死亡者数の劇的増加)が見られ、今後ワクチンが大きな薬害に発展することを危惧している。

この本の著者も、ワクチンには明確な論述は避けながらも一定の効果を認めているようだ。

もちろんそれは今後を見なければ正確に検証しえないだろう。

とにもかくにも、コロナについてこのようなまともな本を読むことでわかるのは、政府や専門家、マスコミを決して信じてはいけないということだ。この本に書いてあるようなことが政策として実行されていれば、国民は多くのものを失う必要はなかったのだ。また政治家にしろ、専門家にしろ、マスコミにしろ、もはやお金を抜きに本気で国民の健康や幸せを考えている人は少数であり(良心的な人はどこの世界にもいる)そのような人が影響力を持たない社会になってしまっているということである。残念ながら、日本はこのような国に成り下がってしまった。

一般の現場で働く公務員には良心的な人が多いのだが、彼らとて、政治家の間違った判断や対策、専門家の金に目のくらんだ発言、そして最初から金でしか動かないマスコミの影響を受けて、その方向に動くしかないということだ。その意味では、医療や介護、行政の現場で仕事をしている人々には、心から敬意を表したい。

私にとって、今回のコロナの対応は、完全に危機の時における公的なものに対する不信を確定的なものにした。もはや自分で学び、情報を集め、正しいと思えることを述べている人を探し、最後は自分で判断するしかないということがわかった。

多くの国民も、特に若者は、自分で学び考え、判断できる力を養って欲しい。自分の身に危険が迫った時に、誰かの言いなりになったり飼いならされたりしてはいけない。もはや日本は政治も行政も専門家もマスコミも信用できるものではないということだ。だから自分で学び続けなければならない。

心から、それを実感した本であった。

(BOOK OFFにてクーポン利用で120円)

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投稿者:

山道 清和

日本の未来への発展と繁栄のために、日本の学生には自分から学び、考え、自分の意見を持つことのできる人材になって欲しいと心から願っています。就職や公務員試験に関する相談も受け付けています。遠慮なくどうぞ。

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