楽して金儲けする方法(仮想通貨詐欺について)
お金のインテリジェンスを身につける ―その7―
「楽して金儲けする方法」などという表題を見て、興味がわいた人も多いかもしれないが、今回はそれについて述べたい。というのもニュースで仮想通貨詐欺に騙されて、自殺した女性のことが話題になっていたからだ。別にこの女性がどうこうというわけではないが、若い人たちも将来に不安を感じて、自分の給与以外に何か副収入を得られないかと考えるのは当然のことだから、この女性の気持ちはよく理解できる。
以前、「日本はもう30年も給与が上がっておらず、税金や社会保障費が上がっている分、可処分所得はむしろ減っている」という話をした。それに対して少しでも余裕のある生活をしたいと思うならば、自分なりにお金のインテリジェンスを身につけて、自分で稼ぐ方法を考えなければならないというのが現状だろう。
詐欺に騙されたこの女性も、自分の給与(約20万円)だけでは、余裕のある生活もできず、自分を育ててくれた母親を旅行にも連れて行ってあげられない。何とか副収入の方法を探していたのだろう。しかし、このような投資詐欺はいたるところで行なわれている。日本人が詐欺をやる場合もあるが、外国人が日本人を騙すことも多い。SNSなどで知り合った人間から紹介されて詐欺にあう被害はかなり増えていると言える。特に台湾人や韓国、中国人を名乗る人間からの誘いには乗らないことだ。
しかし、本題の結論から言おう。楽してお金儲けする方法はあるのか?結論は「ある」のだ。もちろんその方法を教えます、というわけではない。例えば仮想通貨の代表ビットコインは10年前には約1000円だった。それが今や300万円を超える。もし10年前に1万円の投資をしていれば、10ビットコインで現在は3000万円の価値があることになる。実際に円に換金することは可能だから、十分な資産になるわけである。
ただ、10年前にビットコインは将来値上がりする、という確信を持てたのかと言えば、そういう人は少なかっただろう。むしろ、あんなインターネット上の通貨なんて怪しいに決まっている、詐欺だろう、と思っていたはずだ。
しかし、この例を見るとわかるように、楽して(何もしないで)お金を稼ぐ方法は存在していることになる。ただ、買って持っていれば10年後に1万円が3000万円(ピーク時には7000万円)である。家が1件余裕で買えるだろう(税金は別にして)。これは一例だが、これ以外にもさらに大きく値上がりしている銘柄は実は無数にあるからだ。
これからの時代を考えると仮想通貨そのものは実はまだまだ有望な投資先ではある。ただどれが上がるかなんて実際にはわからない。新しい仮想通貨は次々に生まれていて(今ではNFTなどもある)、その中には価値を持たずに、どんどん下がっていくものもある。私の経験からアドバイスをするとするならば、2つのことが言える。二つとも基本的なことだ。
1 他人にお金を預けないこと。自分の口座で管理できて自分でコントロールできるものにすること。これが一つだ。自分で口座を持ち、その中で保管できることだ。他人が運用し、利益が出るからなどと言われて、そこにお金や仮想通貨を送付してももはや自分で取り返すことは難しくなる。基本的には自分名義の口座で管理できることを条件に、自分で調べた仮想通貨に投資(購入)してみるのもいいだろう。
2 多額の資金を入れたり、借金したりしてまで投資しないこと。投資は余裕資金で行なうものだ。儲かるからという話に乗せられて、多額の金を「すぐに取り返せるから」と言って借り入れたり、自分の生活費や他の用途に使う資金を割り当てたりは絶対にしないこと。基本的にはリターンが小さくても最初は少額でやることだ。
以上のことを前提にするならば、色々と調べたり、信用できる人からの情報だったり、条件が満たされたと思えば、少額で買ってみる、投資してみるといいだろう。要するに確率論ではあるが、色々と試してみると当たることもあるということ。その意味で、楽してお金を儲けることは決して不可能ではない。
以上は特に怪しいと思われている仮想通貨に対する投資についてだ。仮想通貨は一部であるが、何万倍にもなる案件は間違いなく存在する。ただその銘柄選びを判断するのはなかなか難しいということだ。時代の流れを考えると、必要なものは今後も生き残り、さらに価値を上げていくだろう。
もっと別の、リターンは大きくなくても安定していると思われる投資についてはまた次の機会に述べることにしよう。
Share this content:
コメントを残す