心に冬がやってきた

心に冬がやってきた


 サークルを二つともやめてしまった私は、ほとんど人と会わなくなった。会うといえば時々連絡をとっていたNとだけ。それもこの時代、携帯なんてないし、私は部屋に固定電話すらなかったから、約束して人と会うのも手間がかかる。

特に同じ学部で同じクラスの学生とは授業で時々顔を合わせるのだが、挨拶をする程度。あまり話もしなくなってしまった。

 そうなるとますます人と会うのがおっくうになり、どんどん自分の殻の中に閉じこもっていった。大学に入学した頃の新鮮さは全くなくなり、数ヶ月前に感じた前向きな気持ちも消えた。気持ちが不安定なのが自分でもよくわかる。

どうすればいい?

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かろうじて図書館などに出向いては本を借りたり、法律や語学の勉強はつづけていたが・・・

その頃の私は、周囲の学生たちが馬鹿に見えて仕方がなかった。とても同じ次元では話せない、分かり合えないと思っていた。だから自分は自分の世界を行くのだと。

 周囲の学生たちの振る舞いが、私にとってはすべて馬鹿げたことに思えてならない。大学生が普通にやっていることが、私にとっては無意味でしかなかった。何かに夢中になるでもなく、勉強するでもなく、努力を放棄したかに見える、だらけた周囲の学生たちから逃れたかった。

心を閉ざして自分を守っていたのだ。そうしなければ自分を保つ自信がなかったのだろう。

保ったり、守ったりするべき自分なんてまだ何もなかったのに。

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投稿者:

山道 清和

日本の未来への発展と繁栄のために、日本の学生には自分から学び、考え、自分の意見を持つことのできる人材になって欲しいと心から願っています。就職や公務員試験に関する相談も受け付けています。人生相談も遠慮なくどうぞ。

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