孤独を恐れない強さとしなやかさを
学生時代をいかに生きるか まとめ編 その5
大学が大衆化して目的を喪失した学生が増えていくと、努力するという文化が大学から失われていく。周囲を見渡せば無目的に遊び暮らす友人たちを多く見ることになる。
そんな中で一人将来に向けて努力していくことは、時として孤独を感じることがある。
怠惰に流れ、自由を乗りこなすことのできない学生の群れの中を、一人未来を信じて自由を成長の糧として努力の生活を続けることは孤独な戦いでもあろう。
周囲に流されて時を無駄にするか。
努力を重ねて未来への道を開くか。
学生にとってはどちらの選択も可能である。
しかし、孤独になることを恐れていては自分にとって最も大切なものを失うことになるだろう。
自分の人生は自分の人生。絶対に替えはきかない。絶対的にかけがえのないものだ。
どんなに親しい仲であっても、どんなに分かり合っているようであっても、誰ともその人生を代替することなどできない。また、すべてを共有することもできない。
かけがえのない自分だけの固有の人生をいかに生きるか。
そこには必ず孤独はつきまとうものなのである。だから、まずそのことを受け入れなければならない。それを受け入れて初めて、自分の方向が定まってくる。
周囲に迎合し流される生活を続けても、一時の間孤独から開放され、つかの間の楽しさを享受することはできようが、自ら主体的に自分の人生を創造していく機会を失っていくことになるだろう。
だから孤独を恐れてはいけない。
自分の信じる道をただ一人歩むだけの覚悟ができたときにこそ、本当の協力者や親友に出会うことができるのである。
協力者が欲しい、親友が欲しい。それならばむしろ、群れることをやめて徹底的に自分に打ち込み、自分にこだわることだ。自分を磨き、自分を光らせる。その光に誘われて、同じような人間があなたのそばに立つだろう。
しかし、かといって他人との交わりを避けたりしないこと。異なる価値観や異なる個性とぶつかることから決して逃げないこと。
それは何よりも、自分を見失いそうになりながらも自分を保つ力をつけるための、強力な自己鍛錬の場になるだろう。
孤独を恐れないものにこそ、自分の道が示されるのである。そしてそこにこそ、他人との真の共存の道が見いだされていくのである。
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