3度目の受験勉強
大学に入るための受験勉強をようやく抜け出してから三年と半年後、また私は受験勉強を始めた。
大学院の入試に必要な科目は法律(民法)と英語、そして自分の専門となる科目(法社会学)の合計三科目。
民法は司法試験の勉強をしていたため、ほとんどカバーできた。というか対策不要だった。
専門の科目はゼミで毎週説明させられていたのでこれも十分だったし、栗本慎一郎教授の本は全冊読んで、特に法社会学に関連するところは熟読した。
英語が一番自信がなかったのだが、ゼミの先生がマンツーマンで指導してくださった。
こうして入試に必要な科目の勉強は着実に進んでいった。
ゼミの教授も最後には「これなら大丈夫」と太鼓判を押してくださり、自信を持って試験に臨むことができたと思う。
勉強することが「自分の選択肢を増やすこと」なのだということにこの頃気が付いた。
高校の頃、大学の受験勉強に明け暮れる毎日に嫌気がさしたり、空しさを感じたりしていたが、私は大学に入って後に勉強することの意味がわかった気がしたのである。
高校の頃は一体これが何の役に立つのだろうか、とか意味があるのだろうかなどと考えていたが、そう思いながらも毎日努力してきたことは無駄ではなかったと思う。
疑問に思ったり、不安に感じたりすることがあっても、目の前にあることを一生懸命にやることは将来に道を開くものである。
自分の前にある現実に疑問を感じてもいいし不安に思ってもいい。
ただその思いを抱えて走り続けることはとても大切だと思う。その不安や疑問を、行動を止めるための言い訳に使ってはならない。
走っているうちにその意味がわかることがあるからだ。
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