何故、今日本なのか(1)
これまで、様々な機会にも述べてきたように、日本人が日本を忘れ、自国をないがしろにし、自国のことを正しく知らず、日本は今空前の危機に陥っている。
もちろんその意識がないことが最も大きな危機なのだが、日本が失われようとしていることを感じ取っている若者はどれくらいいるのだろうか。
これから何回かに分けて、外から見たかつての日本について述べてみたい。
外から見るのだから、日本の評価をするのは外国人である。かつての日本について、日本を直接訪れたことのある外国人が、日本に対してどのような評価をしていたか、ということになる。
これを読んでもあなたはかつての日本人に会うことはできない。しかし、私たちの祖先がどのような人たちであったのか、ということについて、何事かを感じることはできるだろう。
まずは、有名な「アルバート・アインシュタイン」の言葉だ。
「近代日本の発展ほど世界を驚かせたものはない。一系の天皇を頂いていることが、今の日本をあらしめたのである。
私はこのような尊い国が世界に一か所くらいなくてはならないと考えていた。
世界の未来は進むだけ進み、その間、幾度か争いは繰り返されて、最後の戦いに疲れる時が来る。
そのとき人類は、まことの平和を求めて、世界的な盟主をあげなければならない。
この世界の盟主なるものは、武力や金力ではなく、あらゆる国の歴史を抜き超えた最も古くてまた尊い家柄でなくてはならぬ。
世界の文化はアジアに始まって、アジアに帰る。それには、アジアの高峰、日本に立ち戻らねばならない。
我々は神に感謝する。我々に日本という尊い国をつくっておいてくれたことを」
これが、相対性理論で有名なアインシュタインの、日本に対する評価である。
これほどの賛辞はめったにないかもしれないが、まぎれもなくこれはアインシュタインの言葉である。そして日本の世界史的な役割を見事に予言していると私は思う。
日本が今後世界で果たさなければならない役割が、ここに見事に表現されているからだ。
一体アインシュタインは日本の何をそれほど評価したのか。
日本の近代化に対しては、異質な文化をいち早く消化し、取入れる柔軟さ。和魂洋才を成し遂げたことの驚異を表現したものだろう。
日本の天皇制についてはこの一系が継続しているというところに、その平和であること、国家の永続性を見たのだろう。日本は世界最古の国である。
日本の心、というものについてアインシュタインは次のようにも述べる。
「日本人の素晴らしさは、きちんとした躾や心の優しさにある」
「この地球という星の上に、今もなお、こんな優美な芸術的伝統を持ち、あのような素朴さと心の美しさとを備えている国民が存在している」
「この国に特有な感情のやさしさや、ヨーロッパ人よりもずっと勝っていると思われる、同情心の強さ」
「日本人以外に、これほど純粋な人間の心を持つ人はどこにもいない。この国を愛し、尊敬すべきである」
この最大限の賛辞を見て、あなたは何を感じるだろうか。
日本人はこれを取り戻し、世界に発信する役割を持っているのではないか。
今の豊かなこの国の国民は、このアインシュタインの賛辞を、どう受け止めるだろうか。
恥ずかしい気持ちになるのではないだろうか。
先人たちに、申し訳ない気持ちにはならないだろうか。今日本に必要なのは、かつての日本人が持っていた、否今でも日本人に刻まれている美風を、もう一度取り戻し、この世界に再現することである。
アインシュタインの洞察の意味を、今一度考えてみて欲しい。
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