コミュニケーション研究会
私が入会した、もうひとつのサークルを紹介したい。
「コミュニケーション研究会」という得体の知れないサークルだ。
当時も、このサークルの存在はほとんどの学生が知らなかったと思う。
生協の掲示板には
「ミニコミ誌の編集、発行をやってくれるメンバーが4年生しかいないので、誰か後を継いでサークルを継続させてほしい」
という趣旨のことが書いてあった。
つぶれそうなサークルの建て直し=やりたい放題。
私とNはにんまりして早速連絡をとった。先輩が2名(これで全員)いて、これまでの経緯と、これからやってほしいことを説明してくれた。まあ、簡単にいえばミニコミ誌を作り、学生に理解のある店舗から広告費をもらって、発行するというサークルだった。その場で引き受けたが、先輩たちはとても喜んでくれた。
こうしてこの不思議なサークルで活動することが決まった。
このサークルは、結局私たちの思惑通り本当に自分たちのサークルになった。
完全支配だ。
ミニコミ誌の編集や発行はすでに今まで取引のあった印刷会社や広告をくれるお店があって、さほど苦労はしなかった。
私たちはこのサークルを、中身の濃い人間関係が築けるサークルにしてうんとメンバーの数を増やしたいと思った。
このサークルも卒業まで続けたのだが、学外までメンバーが広がり、多くの学生が参加してくれて、本当にバラエティに富んだ人間関係の形成の場になった。ミニコミ誌はそこそこだったが、このサークルの名前の通り、確かに私はここで「コミュニケーション」を学んだのだ。
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